はい、これは男性と観ないほうがよいと思います。女性監督による女性の為の女性映画です。男性は理解できない部分も多いのではないでしょうか。一緒に観た男子は、私的に「え?そこ?」という部分をしきりに気にしておりました。ま、男子的にはそうですよねー。何しろその部分が理由で、劇中この親友同士も暫く絶交してしまう程のケンカをするのですが、私だったら全然許容します。あらすじはこちらでご確認ください。

movies.yahoo.co.jp

女の友情ドラマなのですが、イギリス女の強さがあるミリーとウェットなアメリカ女のジェス、この2人のマインドの対比が面白かった。ミリーには現代ヨーロッパ女の象徴的な強さが描かれてて、日本はアメリカ的な考えの流れがあるから多くのレビューはジェスに感情移入する人が多かったです。私的には、ミリーとキットの夫婦模様も中々の見どころでした。
問題の、乳ガンで乳房を摘出したミリーが知人のイケメンバーテンダーと浮気セックスをする、という部分。ジェスはそこで堪忍袋の緒が切れてしまうんですが、何もそんなことで怒らなくても、と私は思いました。余命宣告で心乱れた親友に寄り添ってあげたくて嵐が丘まで一緒に来てるわけで、こんな場面じゃなかったとしても自分の価値観を感情的になって押し付けてくるなんて、面倒くさい女だなジェス。しかも自分の意思で妊娠を黙っていたのに、このタイミングでこれ見よがしにお腹見せたりして。私、こういう人苦手だわー。これだけ付き合いが長ければ、ミリーの明るさや生命力の強さに勇気づけられた時もあったはず。チチを切り落としても尚、年下のイケメンとセックスする人間的魅力とパワー溢れる女だよ。そんなミリーも込みで愛してるはずでしょう。
しかもね、この行動の前にはそうなってしまう理由が映画の冒頭から随所に見られまして、つまり旦那さんのキットがアンポンタンな言動を積み重ねているのです。彼が家族チームメイトとして協力的じゃない場面がいっぱいあり、その度にミリーは冷めた視線。旦那の浮気も容認してあげてる。しょうがないよね、男性の本能だもん。なのにキットはミリーの気持ちを全然読めてなくて、どーでもいい人達いっぱい集めてサプライズ誕生日会して、オレはこんなに尽くしてるのに的な発言。なんかピントがズレてて奥さんに甘え過ぎなんだよね。で、オッパイが無くなったら無神経で子供っぽい態度。
夫婦間のセックスは精神的にギリギリなミリーの最後の砦だったんじゃないかな。守りたいものがある故のお互いの我慢もいい方向に働いてないし。乳ガン余命宣告が無かったとしても、ミリーが仕事を持ってるイギリス女である以上、ファミリー時代が終わった後にコンビ解消は時間の問題だったかもね。こういうの積み重ねだから。これは私の母の名ゼリフですが「子供の思春期が終わり真の意味で夫婦が向き合わなければいけなくなった時に色々な問題が浮き彫りになるから、うちはその前にお父さん死んじゃったから私は夫婦間の嫌なものを経験せずに済んだ」だって。超ポジティブ。
例え親友でもその家庭内の問題は中々見えにくいものです。人は時々間違ったことをしてしまうものよ。でもそこに至る理由によってはそれを裁いてはいけないと私は思うのよ。その家族よりも長い付き合いの親友なら、本当は真理は分かっているはずと信じてあげなきゃ。ま、分ってるからこそ結局親友なんだろうけど。私はこの中だったらミリーに共感だなー。だって子供を含めた自分以外の他者に対するスタンスが明確だから。他の人はミリーに振り回されているような言い草だったけど、それは自分自身の心の問題。その時々の感情と自分の都合でコロコロ変えすぎなんだよね。死にゆく大切な人を見るのはツラいだろうけど、それに耐えられないからって執着したり依存したりするから優しくなりきれないんだって。愛は無償で与えるものですよ。人間って勝手だなあ。私は友達が本当に大切、友達がいないと生きていけない。ということで、ミリー以外の登場人物とは友達になれそうもなかったので、映画自体は面白かったけど星3つ!★★★☆☆

f:id:azuki_goldberg:20170816194955j:plain